てらポチの大阪弁講座 LESSON 4 語彙
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表の見方の説明です。

大阪弁語彙 語彙共通語訳
備考
大阪弁例文 例文共通語訳
大阪弁
共通語
ア行
あおたん 青痣
「机でぶつけてあおたんできてもうた」 「机でぶつけて青痣が出来てしまった」
あかん 駄目、いけない
丁寧語は「あきません」です。
「そんな事したらあかんてゆーたやん」 「そんな事をしてはいけないと言ったでしょ」
「そっち行ったらあきませんで」 「そっちへ行ってはいけませんよ」
「あの映画、あかんらしいで」 「あの映画、駄作らしいよ」
あかんたれ 弱虫、へたれ
「それくらいで泣くやなんてほんまあかんたれやなぁ」 「それくらいで泣くだなんて本当に弱虫だねぇ」
あげる 嘔吐する
「あかん。あげそうや…」 「駄目だ。吐きそうだ…」
あったかい あたたかい
 本来の大阪弁では「ぬくい」ですが、東京圏から「あったかい」も流入して来ました。
「えらい今日はあったかなったなぁ」 「えらく今日は暖かくなったねぇ」
あっちゃこっちゃ あちこち、あちらこちら
「ニワトリがあっちゃこっちゃ向いてる」 「ニワトリがあちこち向いている」
あて (酒の)肴
「なんぞええあてあるかな」 「何か良い肴はあるかな」
あほ (「馬鹿」使用地域での)馬鹿
大阪含む関西地域での「馬鹿」の使用は、非情な罵倒と捉えられる可能性がありますので、使用を避けられた方が賢明です。
「ほんまあほやなぁ、君は」 「君は本当に馬鹿だねぇ」
あほくさい 馬鹿馬鹿しい、馬鹿げた
「こんなあほくさいこと、誰が考えてんな」 「こんな馬鹿げたこと、誰が考えたんだよ」
あほたれ (「馬鹿」使用地域での)お馬鹿さん
「このあほたれが」 「このお馬鹿さんめが」
あほみたいに 山ほど
「あほみたいにあるから、好きなだけ持って行ったってなぁ」 「山ほどあるから、好きなだけ持って行ってね」
あめちゃん(飴ちゃん)
「いっつもポケットに飴ちゃん一個は入れてんねん」 「いつでもポケットに飴をひとつは入れているんだよ」
ありがとうさん ありがとう
身近な相手に対して、「ありがとう」の言葉以上の感謝を伝えたいけれども
「ありがとうございます」では堅苦しく、また照れくさく感じられる場合に、親しみを込めて用います。 
「いつも面倒見てくれてありがとうさん」 「いつも面倒を見てくれてありがとう」
あんじょう(味良う) 塩梅よく
若年層で使用しているのは聞きません。どちらかといいますと、商売やビジネスの世界で耳にする言葉でしょうか。
「あんじょうたのんまっさ」 「塩梅よくお取り計らいお願いしますね」
あんなけ あれだけ
「あんなけ騒いどったのに、えらい静かやな」 「あれだけ騒いでいたのに、随分と静かだな」
あんまし (→あんまり)
あんまり あまり
「あんまり興味あれへんなぁ」 「あまり興味ないなぁ」
いいそこまちがい(言い損間違い) 言い誤り
「オーストラリアとオーストリアを言い損間違いしてしもてん」 「オーストラリアとオーストリアを言い誤ってしまったんだ」
いーってなる 苛立って堪り兼ねる、苛立って辛抱できなくなる
「糸が針に通れへんでいーってなる」 「糸が針の穴に通らなくて苛立って堪り兼ねる」
いがむ 歪む
「なんかこの絵ぇ、いがんでへん?」 「なんだかこの絵、歪んでいない?」
いがらい 喉の調子が悪い、喉の具合が悪い、いがらっぽい
「なんかいがらぁてあかんなぁ。咳ばっかり出るわ」 「なんだか喉の調子が悪くていけないなぁ。咳ばかり出るよ」
いけず 意地悪
「いけずせんといてぇな」 「意地悪しないでよ」
いける 大丈夫である、上手くいっている、問題の無い状況である
「もう三日も食べてへんけど、いけるか?」 「もう三日も食べていないけれども、大丈夫か(別状無いか)?」
いちびり お調子者
「あの子ぉいちびりやけど、おもろうてクラスの人気もんやねん」 「あの子はお調子者だけど、面白くてクラスの人気者なんだよ」
いちびる 調子に乗る、調子に乗ってふざける
「いちびっとったら、痛い目ぇ遭うで」 「調子に乗ってふざけていたら、痛い目に遭うぞ」
いちゃもん 難癖
「いちゃもんつけんといてぇな」 「難癖をつけないでよ」
いっこも 全く、ひとつも
必ず否定表現で結びます。文法表現LESSON 5 文法・文末表現にも記載しております。
「この芸人、いっこもおもんないなぁ」 「この芸人は全く面白くないなぁ」
「昨日もうたお饅頭やったら、もういっこも残ってへんで」 「昨日もらったお饅頭なら、もうひとつも残っていないよ」
いっちょかみ 何にでも首を突っ込んでくる人、何にでも首を突っ込むこと
「いっちょかみして引っ掻き回さんといてやぁ」 「よく知りもせずに首を突っ込んで引っ掻き回さないようにしてよね」
いっぺん 一回、一度
「もういっぺんゆーたってくれませんか?」 「もう一度言ってもらえませんか?」
いてる(居てる) 居る
西日本の大部分は「居る」を表すのに「おる」を使いますが、
京阪地域は「いる(いてる)」を、並行して高頻度で使います。「おる」に比べ品位が高いです。
「あんなとこまで人が居てるわ」 「あんな所にまで人が居るよ」
いやっ あらっ、うわっ、わぁ、わっ
感動詞
「いやっ!もう8時回ってるやん」 「あらっ!もう8時を回っているじゃないの」
いらう いじる、触る、触れる
「絶対いらわんといてや!」 「絶対にいじらないでよね!」
いらち せっかち、短気な人
「あの人いらちやから、気ぃつけた方がええで」 「あの人はせっかちだから、気をつけた方がいいよ」
いらん (1) 不要。要らない
(2) 余分な。余計な。
(1)「友達や。遠慮はいらんで」 (1)「友達なんだから、遠慮はいらないよ」
(2)「いらんことばっかしゆうてからに、ほんま」 (2)「余計な事ばかり言っているんだから、全く」
いらん事 余計な事
「いらんことばっかしゆーてからに、ほんま」 「余計な事ばかり言っているんだから、全く」
いんじゃん (→じゃいけん)
いんじゃんでほい (じゃんけんの掛け声 スローペース・メロディ付き版)
「いーんーじゃーんーでっほーい!」
いんじゃんほい (じゃんけんの掛け声)
「いんじゃんほい!」
うーわ あちゃー
感動詞。「うわっ」に似ていますが、ニュアンスとしては「あちゃー」に近い表現です。
「うーわ!もう12時やん!大遅刻や!!」 「あちゃー!もう12時じゃないの!大遅刻だよ!!」
うち
女性の一人称。最近はあまり使われません。
「うちをスキーに連れて行って」 「私をスキーに連れていって」
うっとい 鬱陶しい
若者言葉
「なんかあいつうっといー」 「なんだかあいつ鬱陶しい」
うっとこ 私(=女性一人称)の家
この場合の家は家庭を指す事が多いように思われます。
「うっとこではそんな習慣あれへんなぁ」 「私の家庭ではそんな習慣はないなぁ」
「うっとこの家はそんな広ないで」 「私の家はそんなに広くないよ」
うまいこと(上手い事) うまく
「うまいことやっといてな」 「上手くやっておいてちょうだいね」
うわか 表面、上側
「うわかだけ掬うたらええ」 「表面だけ掬えばいい」
うわぐつ(上靴) 上靴、上履き
「うわぐつ持参で来てなぁ」 「上履き持参で来てね」
ええ 良い
「ええ仕事しますなぁ」 「いい仕事しますねぇ」
ええかっこしい 外見をやたらと格好よく見せようとする人、カッコツケ
「あいつ、ええかっこしぃやろ?せやからなんか苦手やねん」 「あいつ、カッコツケだろ?だからなんとなく苦手なんだよ」
えげつない ひどい、むごい
若者言葉では「えぐい」。
「えげつない事しよるなぁ」 「ひどい事しやがるねぇ」
えずく 吐き気を催す、吐きそうな声を上げる
「さっきからどないしたん。えずいて」 「さっきからどうしたの。吐きそうな声を上げて」
えらい (1) とても、非常に、随分と
(2) 大変だ
(3) 疲れてだるい、体調が悪い
(1)「えらいおっきいスイカやなぁ」 (1)「とても大きなスイカだねぇ」
(2)「えらいこっちゃ!」 (2)「大変な事が起きた!」
(3)「最近ずーっと休み無しやったから、体えらいねん」 (3)「最近ずっと無休だったので、体が疲れでだるいんだ」
(3)「あかん。頭ちゃんと乾かさんと寝たせいで体がえらいわ」 (3)「駄目だ。頭をちゃんと乾かさずに寝たせいで体がだるいよ」
えんりょのかたまり(遠慮の塊) (大皿に盛られた料理や詰め合わせのお菓子の)最後の一口分
「遠慮の塊は手ぇつけにくい」 「最後の一口は手をつけにくい」
おあげさん(お揚げさん) 油揚げ
「お揚げさん入った味噌汁は美味しいなぁ」 「油揚げの入った味噌汁は美味しいねぇ」
おいなりさん(お稲荷さん) 稲荷寿司
「今日のお昼はお稲荷さんやで」 「今日のお昼ご飯は稲荷寿司だよ」
おいもさん(お芋さん) 薩摩芋
「お芋さんのふかしたん要るかぁ?」 「ふかした薩摩芋、要るかい?」
おおきに(大きに) ありがとう
主に老年層で使われます。壮年層・若年層では共通語の「ありがとう」が主流のほか、
"ありがとう"に"さん"付けをした「ありがとうさん」も使用されます。
「いやぁ、席取っといてくれたん?おおきに」 「おぉ、席を取っておいてくれたの?ありがとう」
「おかげで助かったわ。おおきにありがとうなぁ」 「おかげで助かったよ。本当にありがとう」
おんなし、おんなじ 同じ
「こないだとおんなしようにやってみたらええわ」 「こないだと同じようにやってみれば良いよ」
おかいさん(お粥さん) おかゆ
「おかいさん食べたらすぐ元気なるわ」 「おかゆを食べればすぐに元気になるよ」
おしぴん(押しピン) (装飾デザインの施された)画鋲
「そんなとこに押しピン置いといたら危ないで」 「そんな所に画鋲を置いていると危ないよ」
おちょくる からかう
「そんな冗談誰が真に受けんねんな。おちょくらんといてんか」 「そんな冗談誰が真に受けるのさ。からかわないでおくれ」
おつい おつゆ、お味噌汁
老年層・壮年層で使用されます。
「おつい、熱いさかい冷ましてから飲みやぁ」 「お味噌汁、熱いから冷ましてから飲みなさいね」
おっきい 大きい
「おっきい事がええ事とは限らん」 「大きい事がいい事とは限らない」
おっちゃん おじさん、おじちゃん
「おっさん」は「おじん」に相当する非常に乱暴な言い方です。使用は避けましょう。
「おっちゃん、そんなとこで何してんの?」 「おっちゃん、そんな所で何しているの?」
おっちん・おっちんする 正座・正座する
幼児語です。親が幼い我が子に使うような言葉です。
「ほら、おっちんしときなさい」 「ほら、正座していなさい」
おとつい おととい
「おとついの事なんかもう忘れてしもたわ」 「おとといの事なんてもう忘れてしまったよ」
おなかおっきい(お腹大きい) おなかが一杯、満腹である
「あんましお腹空いてへんかったから、もうお腹おっきいわ」、 「あまりお腹が空いていなかったから、もうお腹が一杯だよ」
おばちゃん おばさん
「おばはん」は「おばん」に相当する非常に乱暴な言い方です。使用は避けましょう。
「大阪のおばちゃんゆうたかて、
ステレオタイプで見たらあかんでなぁ」
「大阪のおばさんと言ったって、
ステレオタイプで見てはいけないよねぇ」
おはようおかえり いってらっしゃい
大阪弁の伝統的挨拶…ですが、最近はほとんど使用されません。
「おはようおかえり」 「いってらっしゃい」
おはようさん おはよう
親しい間柄での気軽な挨拶です。
「おはようさん今日も元気に一日過ごそな」 「おはよう。今日も元気に一日を過ごそうね」
おひさん 太陽
「おひさんは東から昇って西に沈むもんや」 「太陽は東から昇って西に沈むものだ」
おぼこい 幼げで可愛い
「正直おぼこい子ぉが好きや(爆」 「正直な話、幼げで可愛い子が好きだ(爆」
おまめさん(お豆さん) 煮豆
「今日のおかずはお豆さんだけやで」 「今日のおかずは煮豆だけやで」
おめでとうさん おめでとう
「いやぁ、福引当たったん?おめでとうさん」 「わぁ、福引が当たったの?おめでとう」
おもろい 面白い
否定形「面白くない」は「おもんない」です。
「おもろい事は待っとったかて起これへんわな」 「面白い事は待っていたって起こらないよね」
「おもんない思てるからおもんないねん」 「面白くないと思っているから面白くないんだよ」
おる 居る
「おる」は「いてる」に比べ品位が低いため、目上の人に対しては使えません
「まだおったん?はよ帰らな家の人心配すんで?」 「まだ居たの?早く帰らないと家の人が心配するよ?」
カ行
蚊ぁにかまれる 蚊に刺される
「痒い思たら蚊ぁにかまれてたわ」 「痒いと思ったら蚊に刺されていたよ」
かぁいらしい (→かいらしい)
かいてんやき(回転焼き) 今川焼き、大判焼き[東京での呼称]
「三食回転焼きでもいけるわ…ごめん、流石に嘘や」 「三食今川焼きでも大丈夫だよ…ごめん、流石に嘘だ」
かいらしい 可愛らしい、可愛い
「かいらしい子ぉやなぁ。おとうちゃんに似んで良かったなぁ」 「可愛い子だねぇ。お父さんに似なくて良かったねぇ」
かえこと(替え事) 交換
「カレーとラーメン、かえことせぇへん?」 「カレーとラーメンを交換しない?」
かしわ 鶏肉
「かしわやったら笹身が好きやわ」 「鶏肉なら笹身が好きだよ」
カッター、カッターシャツ ワイシャツ
「カッター洗濯しといてなぁ」 「ワイシャツを洗濯しておいてね」
かなぁん、かなわん かなわない、やっていられない、困ってしまう
「そんなとこで踊られたらかなぁんわ」 「そんな所で踊られては困ってしまうよ」
かめへん 構わない
「え?別にかめへんけど」 「え?別に構わないけれども」
かやくごはん(加薬御飯) 炊き込みご飯
「今日の晩御飯はかやくごはんやで」 「今日の晩御飯は炊き込みご飯だよ」
からい (1) 辛い(からい)
(2) 塩辛い
(2)「こんなからい味噌汁飲んどったら体わるするで」 (2)「こんな塩辛い味噌汁を飲んでいると健康に害を及ぼすよ」
かんとうだき、かんとだき(関東煮き) おでん
主に老年層で使われます。壮年層・若年層では共通語の「おでん」が主流となっております。
「今日はさぶいし、晩御飯、関東煮きにしょーか」 「今日は寒いから、晩御飯をおでんにしようか」
かんにん(堪忍) ごめんなさい、ごめん
主に老年層で使われます。壮年層・若年層では共通語の「ごめんなさい」「ごめん」が主流となっております。 
「ほんま堪忍なぁ」 「本当にごめんね」
かんにんする(堪忍する) 許す
主に老年層で使われます。
「堪忍したってくれへんやろか」 「許してはもらえないだろうか」
気ぃ悪い 嫌な気持ちになった状態、気分を害した状態
「ぶつかっといてごめんの一言もあれへん。気ぃ悪いわぁ」 「ぶつかっておいてごめんの一言もない。嫌な感じだなぁ」
きしょい 気色悪い
若者言葉
「きっしょー!なんなん?それ」 「気色悪っ!何なの?それ」
きちゃない 汚い
「そんなきちゃないもん早よほかしてまいやぁ」 「そんな汚い物早く捨ててしまいなさいよね」
きれかった 綺麗だった
活用についてはLESSON 2 形容詞・形容動詞の形容詞・形容動詞の活用「きれい」「綺麗や(綺麗だ)」をご参照下さい。
「さっき隣座ってた子ぉ、きれかったなぁ」 「さっき隣に座っていた子、綺麗だったなぁ」
きれない 綺麗ではない
活用についてはLESSON 2 形容詞・形容動詞の形容詞・形容動詞の活用「きれい」「綺麗や(綺麗だ)」をご参照下さい。
「…噂ほどきれないな」 「…噂ほど綺麗ではないね」
きれなる 綺麗になる
活用についてはLESSON 2 形容詞・形容動詞の形容詞・形容動詞の活用「きれい」「綺麗や(綺麗だ)」をご参照下さい。
「うちかて大人になったらきれなって、別嬪さんになるもん!」 「私だって大人になったら綺麗になって、美人になるもの!」
ぎょうさん(仰山) 沢山
「そんな仰山こーて来てどないするつもりやねんな」 「そんなに沢山買って来てどうするつもりなんだよ」
ぐねる 挫く
「昨日足ぐねてもうてなぁ…いとうていとうてかなわんわ」 「昨日足を挫いてしまってね…痛くて痛くてやっていられないよ」
ぐるり 周囲、周り
若年層ではほぼ使われません。が、響きが面白いので、個人的には時々使っています。
「家のぐるりにはおれへんだけど何処行ってんやろ」 「家の周囲には居なかったけれども何処へ行ったのだろう」
けったいな おかしな、奇妙な、変な
「けったいな動きすんなぁ…」 「奇妙な動きをするねぇ…」
げら よく笑う人
「この子、またわろてるわ。ほんまげらやなぁ」 「この子、また笑っているよ。本当によく笑うねぇ」
こえる(肥える) 太る
動物だけでなく、人間に対しても使います。
「あんたちょっと肥えたんちゃう?」 「あんたちょっと太ったんじゃない?」
こける 転ぶ
「街中で派手にこけてしもた」 「街中で派手に転んでしまった」
こさえる(拵える) こしらえる、作る
 若年層ではほとんど使用されません。
「ええもんこさえんならんな」 「良いものをこしらえなければいけないね」
こすい ずるい
「ずっこい」と同義。
「こすい手ぇつこて勝ったかて、そんなんほんまの勝ちちゃうで」 「ずるい手を使って勝ったって、そんなの本当の勝ちじゃないよ」
こそばい (→こちょばい)
こちょばい くすぐったい
「こちょばさんといて!」 「くすぐらないで!」
ごっつい いかつい、がたいが良い
「昔はかぁいらしかったのにごっつなってもうてほんま…」 「昔は可愛らしかったのにいかつくなってしまってまぁ…」
こま (自転車の)補助輪
「まだこまつきやないとよう乗らんねん」 「まだ補助輪付きじゃないと乗れないんだ」
「はよこまなしで乗れるようになったらええなぁ」 「早く補助輪なしで乗れるようになるといいねぇ」
ごまめ(五万米) 田作り[東京での呼称]
「おせちにごまめ入れんとな」 「おせち料理に田作りを入れないとね」
こら これは
「こらあかんわ」 「これは駄目だ」
ごんた、ごんたくれ 腕白坊主、やんちゃ坊主
「ほんまごんたで難儀やわぁ」 「本当やんちゃで困るわ」
こんなけ これだけ
「あほみたいにあったのに、もうこんなけしかあれへんわ」 「山ほどあったのに、もうこれだけしかないよ」
ごんぼ(牛蒡) 牛蒡
最近はあまり聞かれません。
「ごんぼを甘辛ぁに炊いたら出来上がりや」 「牛蒡を甘辛く煮れば出来上がりだ」
サ行
さいなら さようなら
「ほな、さいなら」 「それでは、さようなら」
さくらもち(桜餅) [和菓子]道明寺
「もう店に桜餅の並ぶ季節になってんなぁ」 「もう店に道明寺の並ぶ季節になったんだねぇ」
さし 定規、ものさし
「さし使わんと線引いたら、線ガタガタなるわ」 「定規を使わずに線を引くと、線がガタガタになるよ」
さぶい 寒い
「今日はさぶうてたまらんなぁ」 「今日は寒くてたまらないねぇ」
さぶいぼ 鳥肌
「いやっ!ゴキブリや!気色悪ぅ…さぶいぼ出たわ」 「うわっ!ゴキブリだ!気持ち悪ーい…鳥肌が立ったよ」
さら (もの・物体が)新しい
「さらの革袋にお酒入れよか」 「新しい革袋に酒を入れようか」
さらえる たいらげる
「ようあんなけあった焼き飯さらえれたなぁ」 「よくあれだけあった炒飯をたいらげられたねぇ」
さらっぴん 新品
「やっぱし、何にしてもさらっぴんの方がええと思えへん?」
「お好み焼き屋の鉄板だけは別やな」
「やっぱり何であっても新品の方がいいと思わない?」
「お好み焼き屋の鉄板だけは別だね」
さんかくずわり(三角座り) 体育座り
「ブルマ履いた可愛らしい女の子が三角座りしてんで」 「ブルマを履いた可愛らしい女の子が体育座りをしているよ」
さんぱつや(散髪屋) 理髪店、床屋
「今日火曜日やし、散髪屋休みちゃうか?」 「今日は火曜日だから、理髪店は休業日じゃないか?」
しがむ (食べ物を)味わってよく噛む
「酒のあてにするめをしがむ」 「酒の肴にするめをよく噛んで食べる」
しぶちん ケチ、吝嗇
「いっぺんも奢ったことあれへんのかいな。そらしぶちんやなぁ」 「一回も奢ったことがないのか。それはケチだなぁ」
じゃいけん じゃんけん
「ほんならじゃいけんで決めるってゆーのはどやろか」 「それならじゃんけんで決めると言うのはどうだろうか」
しゃあない しょうがない
「あれへんようになってしもたもんはしゃあないわな」 「無くなってしまったものはしょうがないよな」
じゃまくさい(邪魔くさい) 面倒くさい
「雨の日ぃの外出は邪魔くさぁてたまらんなぁ」 「雨の日の外出は面倒くさくてたまらないなぁ」
しゅっとしてる スマートである、スタイリッシュである
「スマートな」「スタイリッシュな」を表したい時には「しゅっとした」という。
「男前でしゅっとしてて言うことなしやな」 「格好よくてスマートで」
しゅむ(染ゅむ) (味が)染みる
若年層では使用されません。伝統的な表現です。
「お揚げさんに味がようしゅんでおいしいやろ」 「油揚げに味がよく染みておいしいでしょ」
しょう しよう
「ほんならそうしょうか」 「それではそうしようか」
しょうもない くだらない、つまらない
「しょうもない事ばっかしゆーてんと、
もっと気ぃ利いた事ゆいぃや」
「くだらない事ばかり言ってないで、
もっと気の利いた事言いなよ」
しろごはん(白御飯) (白い)ご飯
何故かわざわざ「白」をつけて言う事があります。かやくごはんと対照的に使う事が多いと思われます。
「おかず無しのしろごはんだけかいな…」 「おかず無しでごはんだけか…」
しんきくさい(辛気くさい) じれったい
「こんな辛気くさい事やってられるかいな!」 「こんなじれったい事やっていられるかよ!」
しんどい 疲れてだるい、体調が悪い
「三階まで上っただけでもしんどいなぁ」 「三階まで上っただけでも疲れるねぇ」
「ああ、しんど」 「ああ、疲れた」
「熱で体がしんどいねん」 「熱のせいで体がだるいんだ」
すうどん・すそば(素うどん・素そば) かけうどん・かけそば
「あんまりお腹空いてへんし、昼は素うどんにしょうかなぁ」 「あまりお腹が空いていないし、昼食はかけうどんにしようかなぁ」
すけない(少ない) 少ない
現在ではほぼ高齢層で使われるだけとなってしまいました。
「なんや。こんなけしかあれへんのかいな。すけないなぁ」 「なんだ。これだけしかないのかぁ。少ないなぁ」
ずっこい ずるい
「こすい」と同義。
「ずっこい事ばっかりしとったら、友達おらんようなんで」 「ずるい事ばかりしていたら、友達がいなくなるぞ」
すみくた(隅くた)
「隅くたまでちゃんと掃除しな」 「隅まできちんと掃除をしなくては」
せぇだい(精出い) はりきって、思う存分、精出して、元気出して
「せぇざい」とも言います。…今思えば、むしろ昔は「せぇざい」ばかり使っていました。
和歌山弁で特に盛んな"ザダラ変換"が、数は少ないながら大阪弁にも息づいています。
「せぇだい頑張りやぁ」 「はりきって頑張りなさいね」
「せぇざい食べてなぁ」 「思う存分食べてね」
せせる (魚の身を細かく)食べやすくほぐす、食べやすく掻き出す
参考:「みしる」
「この子ぉまだちっちゃいから自分で魚ようせせらんねん」 「この子はまだ小さいから自分で魚の身を食べやすくむしれないの」
せや (→そや)
せやから (→そやから)
せやけど (→そやけど)
せわしない せかせかと忙しい
「月末はみんなせわしないもんや」 「月末は皆、忙しいものだ」
そげ (畳・敷居など植物性加工製品から飛び出た)とげ
「いったぁー!そげ刺さったぁ!」 「痛ーい!とげが刺さったー!」
そや そう、そうだ
「そやそや、ええもんあんねん」 「そうそう、いいものがあるんだよ」
「そや!こうしてみぃひん?」 「そうだ!こうしてみない?」
そやから (文頭)だから
「そやからやめときゆーたやんか」 「だからやめておきなさいって言ったでしょうが」
そやけど (文頭)だけれども
「そやけど、それってどうやねんやろ」 「だけれども、それってどうなんだろ」
そら それは
「そら、別々のもんやろ」 「それは別々のものでしょ」
それやのに (文頭)なのに、だというのに
「みんな徹夜した。それやのに元気そのものやった」 「みんな徹夜した。なのに元気そのものだった」
そんなけ それだけ
「そんなけあったら十分やろ」 「それだけあれば十分だろう」
タ行
たく(炊く) 煮る
「小芋たいたん好きですねん」 「里芋の煮物が好きなんですよ」
たにんどん(他人丼) 牛肉と玉子が具として入った丼、開化丼[東京]
「たまには親子丼やなしに他人丼でも食べよか」 「たまには親子丼ではなくて開化丼でも食べようか」
たぬきそば 油揚げが具としては言った蕎麦、きつねそば[東京]
略称は「たぬき」。同様にきつねうどんの略称は「きつね」。
大阪圏では天かす(=揚げ玉)は七味唐辛子等とともに無料で盛り合わせられるようになっている事が多い。
天かすを乗せたそば・うどんを商品として扱う場合はそれぞれハイカラそば・ハイカラうどんと名付けられる。
「たまにはきつねやなしにたぬきでも食べよか」 「たまにはきつねうどんではなくてきつねそばでも食べようか」
たのんます(頼んます) 頼みます
老年層・壮年層では使用されます。
「よろしゅうたのんます」 「よろしくお願いします」
たべぞめ(食べ初め) 食い初め、お食い初め
丁寧に言うと「お食べ初め」であるが、日常会話内では「食べ初め」が主流。
「この子ぉ、こないだ食べ初めしたとこやねん」 「この子、こないだお食い初めをしたところなのよ」
たよんない(頼んない) 頼りない
「しっかりしぃやぁ。ほんまたよんないなぁ」 「しっかりしなさいよね。本当頼りないわねぇ」
ちいちゃい (→ちっちゃい)
ちっちゃい 小さい
「ちっちゃい子ぉってなんかええやん(爆」 「小さな子ってなんだかいいじゃない(爆」
ちゃいする 捨てる
幼児語です。親が幼い我が子に使うような言葉です。
「そんなきちゃないもん、ちゃいしぃやぁ」 「そんな汚いもの、捨てなくてはいけないよ」
ちゃう (1) 違う
(2) 〜じゃない
(2)の意味はLESSON 5 文法・文末表現にも記載しています。
(1)「またちゃう方向の電車乗ったんかいな」 (1)「また違う方向の電車に乗ったのか」
(2)「ダックスフントちゃう?」 (2)「ダックスフントじゃない?」
(2)「財布、そのへんにあんのちゃう?」 (2)「財布はこのあたりにあるんじゃない?」
(2)「うちらはそんな関係ちゃう」 (2)「私達はそんな関係じゃない」
ちゃっちゃと さっさと、てきぱきと
「ちゃっちゃとしぃや」 「さっさとしなさいよ」
ちょぉ ちょっと
「ちょっと」も使用します。と申しますか、もはや主流は「ちょっと」です。
「ちょぉ待ってぇな」 「ちょっと待ってよ」
つくり(造り) 刺身
多くの場合、頭に「お」をつけて「おつくり」と呼ぶ。
「今日の夜ご飯はおつくりやで」 「今日の夕食はお刺身だよ」
つぶれる (もの・物体が)壊れる
「テレビつぶれてなんも映れへん」 「テレビが壊れて何も映らない」
つろくする つり合いがとれる、調和する
昨今では耳にできるのは非常にレア。京都の方言として紹介されることが多いです。
「この額縁やったら中に飾る絵ぇとつろくするんちゃう?」 「この額縁なら中に飾る絵とつり合いがとれるんじゃない?」
てれこ 入れ違い
若年層ではあまり使われませ・・・が、私は「てれこ」の響きが好きで、結構使っております(笑。
「ここ、てれこになってんでー」 「ここ、入れ違いになっているよー」
てんかす(天かす) 揚げ玉
「天かす入れたら香ばしなって美味しいなぁ」 「揚げ玉を入れると香ばしくなって美味しいね」
〜電車 〜線
「〜」に入るのは私鉄の会社名です。社名呼び捨ても可です。また、首都圏でも昭和の頃には「〜電車」呼びが使われていたようです。
ちなみに、「JR」は「JR」そのままか若しくは該当する路線名で呼びます。かなりのお年寄りになると「国鉄」呼びです。
「京都へは阪急電車で行こか。それとも京阪電車かJRか…」 「京都へは阪急線で行こうか。それとも京阪線かJRか…」
「南海電車は昔緑色やった」 「南海線の車体は昔緑色だった」
「神戸から奈良まで阪神電車と近鉄電車を乗り継いで行く」 「神戸から奈良まで阪神線と近鉄線を乗り継いで行く」
てんぷら(天ぷら) 薩摩揚げ
海老天等の天ぷらも「天ぷら」です。若年層では「薩摩揚げ」と呼ぶ方が主流です。
ちなみに、ご当地・鹿児島では「つけ揚げ」と呼びます。
「なんや。この関東煮き、天ぷら入ってへんやないか」 「なんだ。このおでん、薩摩揚げが入っていないじゃないか」
といれる(取入れる) (洗濯物を)取り込む
「雨降りそうやし、
 洗濯もんといれといた方がええんちゃう?」
「雨が降りそうだから、
 洗濯物を取り込んでおいた方がいいんじゃない?」
とうに(疾うに) とっくに、とうに
「おかきやったら、とうに食べてしもたで」 「おかきなら、とっくに食べてしまったよ」
とこ ところ
「今ええとこやったのに」 「今いいところだったのに」
どつく 軽く殴る・叩く
「先にどついた方が悪い」 「先に手を出した方が悪い」
「このテレビ、どついたら映りがようなんねん」 「このテレビは軽く叩くと映りが良くなるんだよ」
どっちゃ どちら、どっち
「どちら」が転訛して「どっちゃ」になった模様。「どっち」も使います。使いどころが違うのですが、上手く説明できません(汗。
「どっちゃでもええがな」 「どっちでもいいじゃないか、全くもう」
どない どう、どのように
「どないしたらそんなこけかた出来んねん」 「どうすればそんな転び方が出来るんだよ」
どべ (→どんべ)
どんくさい ドジである、動作が鈍い
「どんくさいやっちゃなぁ」 「ドジだなぁ」
どんなけ どれだけ
「どんなけ食べたら気ぃ済むねん」 「どれだけ食べれば気が済むんだよ」
どんべ 最下位
「おまえ、足ほんまおっそいなぁ。またどんべかいな!」 「おまえは本当に足が遅いなぁ。また最下位かよ!」
ナ行
ないないする お片付けする
幼児語です。親が幼い我が子に使うような言葉です。
「出したおもちゃはちゃーんとないないしょーなぁ」 「出したおもちゃはちゃんとお片付けしようね」
ないようなる、[ないようになる、なしになる] なくなる
若年層では共通語「なくなる」を使用する事も。
「考えんとお金つことったら、すぐないようなってまうで」 「考えずにお金を使っていると、すぐになくなってしまうぞ」
なおす(直す) (ものを)片付ける、しまう、収納する
「仕事を片付ける」等の「片付ける」は、「片付ける」のまま使用します。
「ちゃっちゃと出したある道具直しやぁ」 「さっさと出したままの道具を片付けなさいよ」
ながぼそい(長細い) 細長い
「このながぼそいパン、おいしないねん」 「この細長いパン、おいしくないんだよ」
なんか (1) 何か
(2) なんだか
(2)「なんや」とも言います。
(1)「なんかおいしいもん食べたいなぁ」 (1)「何か美味しいものを食べたいねぇ」
(2)「なんか不穏な空気になって来たなぁ」 (2)「なんか不穏な空気になって来たなぁ」
なんぎ(難儀) 困った状態である
「嗚呼、難儀やわぁ」 「嗚呼、困ったなぁ」
なんきん(南瓜) カボチャ
「なんきんも食べやぁ」 「カボチャも食べなさいね」
なんしか とにかく
「なんしか現場に行ってみぃひん事には始まらんわな」 「とにかく現場に行ってみない事には始まらないよね」
なんで 何故
「なんでそんな事ゆうん?」 「何故そんな事を言うの?」
なんべん 何回・何度
「なんべん来てもろても一緒やで」 「何度来てくれても一緒だよ」
なんぼ (1) いくら
(2) いくつ
若年層では共通語「いくら」「いくつ」の使用が増加傾向にあります。
(1)「これなんぼしますのん?」 (1)「これ、いくらなんですか?」
(1)「なんぼでも食べれるわ」 (1)「いくらでも食べられるよ」
(2)「歳なんぼ?」 (2)「歳はいくつ?」
なんや (1) 何だ
(2) なんだか
(2)「なんか」とも言います。
(1)「お化け!?…なんや見間違いか」 (1)「お化け!?…何だ見間違いか」
(2)「なんやえらいとこ来てしもたなぁ」 (2)「なんだか大変なところへ来てしまったなぁ」
なんやかんや なんだかんだ、あれやこれや
「なんやかんや叫んだかてなぁ」 「なんだかんだ叫んだってねぇ」
におう 嗅ぐ
「ちょっとこれ、におてみて」 「ちょっとこれ、嗅いでみて」
にくそい 憎たらしい
「にくそいやちゃなぁ」 「憎たらしい奴だなぁ」
にぬき(煮抜き) ゆで卵
現在ではほぼ高齢層で使われるだけとなってしまいました。
「ほんま板東英二は煮抜きが好きやなぁ」 「本当に板東英二はゆで卵が好きだなぁ」
ねぶる 舐める
「そんなもんねぶったらきちゃないで」 「そんなものを舐めたら汚いよ」
ぬくい(温い) (→あったかい)
ぬくもる(温もる) 温まる
「お風呂でようぬくもりやぁ」 「お風呂でよく温まりなさいよ」
ねる(寝る) 眠る
「最低4時間は寝ぇたいとこやで」 「最低4時間は眠りたいものだよ」
ハ行
パーマをあてる パーマをかける
「パーマあててみてんけど似おてるやろか?」 「パーマをかけてみたんだけれども似合っているかしら?」
ハイカラそば・ハイカラうどん 揚げ玉が具として入ったそば・揚げ玉が具として入ったうどん、
たぬきそば・たぬきうどん[東京]
「おっちゃん!ハイカラうどんひとつ!」 「おじさん!たぬきうどんひとつ!」
はさかる (歯に食べ物等が)挟まる
「昼食べたお好みの鰹節が、
歯ぁにはさかったまま取れへんねん」
「昼に食べたお好み焼きの鰹節が、
歯に挟まったまま取れないんだ」
はしかい (1) すばしっこい
(2) 痒い
(1)「あの子ぉはほんまはしかいなぁ」 (1)「あの子は本当にすばしっこいなぁ」
(2)「裏起毛のセーターを直に着たら、
  はしかなるのん当たり前やん」
(2)「裏起毛のセーターを直に着たら、
  痒くなるのは当たり前じゃないか」
ばっかし (→ばっかり)
ばっかり ばかり
「渡る世間は鬼ばっかり」 「渡る世間は鬼ばかり」
はみご 仲間外れ
「はみごにせんと仲良うしぃや」 「仲間外れにしないで仲良くしなさいね」
はやいき (→はやうまれ)
はやうまれ(早生まれ) 1〜3月に生まれた人
「早生まれやから君と生まれた年ちゃうねん」 「次の年に生まれたから君と生まれた年が違うんだ」
ひく (布団や絨毯を)敷く
「お布団ひこなぁ」 「お布団敷こうねぇ」
びっちゃんこ ずぶ濡れ、びしょ濡れ、びしょびしょ
「ゲリラ豪雨におうてびっちゃんこやわ」 「ゲリラ豪雨に遭ってびしょびしょだよ」
ひらう 拾う
過去形の「拾った」は「ひらった」になります。
「交差点で百円ひらってんけど、今すぐこれ交番届けとくわな」 「交差点で百円拾ったんだけれども、今すぐこれ交番届けておくね」
ぶたまん(豚まん) 肉まん
「ここの豚まんは美味しいで?」 「ここの肉まんは美味しいよ?」
ぺけ ばつ、ばつ印
「まちごうた問題にはぺけつけときなぁ」 「間違えた問題にはばつをつけておきなさいね」
ぺけぽん (→ぺけ)
へちゃげる 押し潰れる、平たく潰れる、ひしゃげる
「さっきの衝撃でへちゃげてもうたわ」 「さっきの衝撃で平たく潰れてしまったよ」
べっぴん 美人
敬称を付けて「べっぴんさん」とも。
「べっぴんさん連れてどこ行くん?」 「美人のお嬢さんを連れてどこへ行くの?」
へん(辺) 辺り
「このへんにシート広げよか」 「このあたりにシートを広げようか」
へんにしを起こす 拗ねる、へそを曲げる
聞く機会はめっきり減りましたが、たまに耳にします。
「へんにし起こしなや」 「へそを曲げるんじゃないよ」
ほかす (ものを)捨てる
「捨て台詞」「ポイ捨て」「恋人を捨てる」といった語の「捨てる」は、「捨てる」のままです。
「どんどんほかしていかな、すぐゴミ溜まるで」 「どんどん捨てていかないと、すぐにゴミが溜まるよ」
ほたえる ふざけて暴れる、じゃれて暴れる
「ほたえなさんな」 「暴れないでちょうだいよ」
ほな (→ほんなら)
ほる(放る) (1)(ものを)捨てる
(2) 投げる
(1)「捨て台詞」「ポイ捨て」「恋人を捨てる」といった語の「捨てる」は、「捨てる」のままです。
(2)「投げやり」「上手投げ」「さじを投げる」といった語の「投げる」は、「投げる」のままです。
(1) 「ほるもんこんなけぇ?」 (1) 「捨てるものこれだけ?」
(2) 「ボールこっちにほってぇ」 (2) 「ボールをこっちに投げて」
ほんで それで
「ほんでどないしてんな」 「それでどうしたんだい」
ほんなら それでは、では、それならば
「ほんならそろそろ帰りましょか」 「それではそろそろ帰りましょうか」
ほんま 本当
「ほんまの事言わな怒んで!」 「本当の事を言わないと怒るよ!」
ほんまもん 本物
「このダイヤモンドはほんまもんですわ」 「このダイヤモンドは本物ですよ」
マ行
まいど(毎度) いつもありがとうございます、いつもお世話になっております
主に商人が、現代ではビジネスマンが使う”ビジネス用語”です。「毎度おおきに」の略だとか何とか。
「毎度」ということだけあってか、一見や新規顧客に対してではなく、常連さんや得意先にて使われるのが自然に思われます。
(電話や訪問先で)「まいど」 「いつもお世話になっております」
みかさ(三笠) どら焼き
「ドラえもんの話してたら、急に三笠食べたなったわ」 「ドラえもんの話をしていたら、急にどら焼きを食べたくなったよ」
みしる (魚の身を一口大に)食べやすくほぐす、食べやすくむしる
参考:「せせる」
「丸ごとやなしにみしって食べやぁ」 「丸ごとではなくほぐして食べなさいね」
みずくさい(水臭い) 味が薄い
最近はあまり聞かれません。
「今日のおついちょぉ水臭いなぁ」 「今日の味噌汁ちょっと味が薄いなぁ」
ミンチカツ メンチカツ
「帰りしなにミンチカツこーてこか」 「帰りがけにメンチカツを買って行こうか」
むつかしい 難しい
「えらいむつかしい問題やなぁ…ヒントあれへんの?」 「非常に難しい問題だねぇ…ヒントはないの?」
むっちゃ (→めっちゃ)
使用頻度:低
めっちゃ とても、すごく
「めっちゃ美味しいやん!」 「すごく美味しいじゃないの!」
めばちこ ものもらい
「めばちこできてしもた」 「ものもらいが出来てしまった」
めんめに 銘々で、各自で
「集合場所へはめんめに行くことにした」 「集合場所へは各自で行くことにした」
もうた、[もろた] もらった
「もろた」の方が優勢ながら、少なくない使用頻度です。「もらって」も「もろて」のほかに「もうて」という表現が。
「これ、隣のおばちゃんにもうてん」 「これ、隣のおばさんにもらったの」
もっさい 野暮ったい
「もっさい格好しなや」 「野暮ったい格好するなよ」
ものすごぉ ものすごく
「ものすごぉええ思うで?」 「ものすごくいいと思うよ?」
もむない 美味しくない
最近はあまり聞かれません。
「なんやこのカレーもむないなぁ」 「何だかこのカレー美味しくないなぁ」
もん もの、物、者
「どれでも好きなもん持って行ったってなぁ」 「どれでも好きなものを持って行ってちょうだいね」
「買いもん行こう思たら忘れもんしてしもた」 「買い物へ行こうとしたところ忘れ物をしてしまった」
「けったいな格好して…お前は一体何もんや!」 「奇妙な格好をして…お前は一体何者だ!」
ヤ行
やきめし(焼き飯) (家庭料理としての)炒飯
「焼き飯出来たでー。はよきぃ」 「炒飯が出来たよー。早く来なさい」
やつす おめかしする
「朝からやつしてどこ行きやるんやろ」 「朝からおめかししてどちらに行かれるんだろ」
やっとこさ やっと
「やっとこさ終わった」 「やっと終わった」
やっぱし (→やっぱり)
やっぱり やはり
「やっぱりそやろ」 「やはりそうでしょ」
ややこしい 複雑で面倒な
「またややこしい話持ち込んでからに」 「また面倒な話を持ち込んだりして、もう」
やらかい 柔らかい
「やらかいほっぺたやなぁ」 「柔らかい頬だなぁ」
やらしい 道徳的に相応しくない
官能的でない場合にも用います(汗。
「割り込みしてくるやなんて、やらしいやっちゃなぁ」 「割り込みをしてくるだなんて、道徳のない奴だなぁ」
ゆう(言う) 言う
活用についてはLESSON 1 動詞の動詞の活用「言う」の部分をご参照下さい。
「アホゆう奴がアホやねんで!」 「馬鹿と言う奴が馬鹿なんだぞ!」
ようけ 沢山
「えらいまたようけあんなぁ」 「これはまた随分と沢山あるねぇ」
ようさん 沢山
ちなみにではありますが、私は「ようさん」ではなく「ぎょうさん」派です。
「ようさん持って帰りや」 「沢山持って帰りなさいね」
よして 仲間に入れて
「うちもよしてぇ!」「ええでぇ」 「私も仲間に入れて!」「いいよ」
よばれる(呼ばれる) ごちそうになる
「ほんまによろしいんですか?ほんなら呼ばれよかな」 「本当にいいんですか?ではごちそうになろうかな」
よろしい 良い、よろしい
品位の高い場面では、「ええ」よりも「よろしい」が好まれます。
「それでよろしぃんちゃいますやろか」 「それで良いのではないでしょうか」
ラ行
レイコー(冷コー) アイスコーヒー
戦後昭和の流行語。平成の現在ではほぼ死語です。一定の年代以上の一部で未だに現役で使われています。
「ねえちゃん、冷コー頼むわ!」 「ウエイトレスさん、アイスコーヒーを頼む!」
れいめん(冷麺) 冷麺、冷やし中華
韓国料理の冷麺だけでなく、冷やし中華も冷麺と呼ぶことがあります。
「暑いし晩御飯は冷麺にしょうか」 「暑いから晩御飯は冷やし中華にしようか」
ワ行
わく (飴やチョコレートが)べとべとのぐちゃぐちゃに溶ける
「飴ちゃん外に置いとったらわいてまうで」 「飴を外に置いているとべとべとに溶けてしまうよ」
わけわけする 分け合う
 幼児語です。親が幼い我が子に使うような言葉です。
「仲ようわけわけしぃやぁ」 「仲良く分け合いなさいね」
わらかす(笑かす) 笑わせる
「笑かさんといてぇな」 「笑わせないでおくれよ」
わりかし(割かし) 割と
「わりかしおもろかったなぁ」 「割と面白かったね」
わや 滅茶苦茶な状態、取り返しのつかない状態
「もうわやや!」 「もう滅茶苦茶だ!」
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