付録・てらポチの東京弁講座 文法・文末表現 (東京・多摩・埼玉・神奈川一帯)
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表の見方の説明です。

東京弁文法・文末表現 文法・文末表現共通語訳
備考
東京弁例文 例文共通語訳
東京弁
共通語
カ行
〜きゃ、〜きゃあ (1)〜ければ
(2)〜けば
(1)「もう出なきゃ間に合わない」 (1)「もう出なければ間に合わない」
(2)「行きゃすぐ分かる」 (2)「行けばすぐ分かる」
〜くちゃ、〜くっちゃ 〜くては
「君に会いに行かなくちゃ」 「君に会いに行かなくては」
〜くって、〜くて 〜くて
「早く行きたくって、もう起きちゃった」 「早く行きたくて、もう起きてしまった」
〜こた、〜こたぁ 〜事は
「んなこたない」 「そんな事はない」
〜けど 〜けれども、〜が
「落ち込んだりもするけど、私は元気です」 「落ち込んだりもするけれども、私は元気です」
サ行
〜さぁ 〜ね(文中)
「でもさぁ、それでさぁ、何かさぁ、変わるの?」 「でもね、それでね、何かね、変わるの?」
〜しゃ、〜しゃあ 〜せば
「貸しゃあいいんだろ、貸しゃあ」 「貸せばいいんだろ、貸せば」
〜じゃ、〜じゃあ 〜では
「違う違う、そうじゃ、そうじゃない」 「違う違う、そうでは、そうではない」
「あいつじゃ敵わない」 「あいつでは敵わない」
〜じゃん (1)〜じゃないか、〜じゃないの
(2)〜でしょ?、〜じゃない?
三河弁や横浜弁として有名ですが、90年代には既に東京でも常用されていましたし、現在も使われております。
(2)は神奈川県を中心に使われる用法です。
(1)「だから言ったじゃん」 (1)「だから言ったじゃないか」
(1)「そんなに『じゃん』『じゃん』使ってないじゃん?」 (2)「そんなに『じゃん』『じゃん』使ってないじゃない?」
タ行
〜ちゃ、〜ちゃあ 〜ては
「それを言っちゃあおしめぇよぉ」 「それを言ってはおしまいよ」
〜ちまう 〜てしまう
「〜ちゃう」に比べてぞんざいな表現です。
「さっさと食っちまえ」 「さっさと食べてしまえ」
〜ちゃう 〜てしまう
それほど「してしまう」というニュアンスがなくても使用し、会話では非常に多用されます。
「食べちゃったし飲んじゃったし、する事なくなっちゃった」 「食べたし飲んだし、する事がなくなってしまった」
「キャメロン、困っちゃう」 「キャメロン、困ってしまう」
〜ちゃだめ 〜てはいけない
「パズー、来ちゃだめ!」 「パズー、来てはいけない!」
〜ちゃっちゃ、〜ちゃっちゃあ 〜てしまっては
埼玉方面で耳にすることの多い表現です。
「ぼっこしちゃっちゃあどうしようもねえや」 「壊してしまってはどうしようもないよ」
〜っか 〜うか
「そっか!そういう事だったんだね!」 「そうか!そういう事だったんだね!」
「そろそろ行こっか」 「そろそろ行こうか」
〜っきゃない 〜しかない
「やるっきゃない」 「やるしかない」
〜っす、〜す 〜です、〜ます
敬語ではございますが、格式の高い場面での使用は避けられたい表現かもしれません。
「そうっす。俺が佐藤っす」 「そうです。俺が佐藤です」
「基本的に何でも食べるっす。でも、少し好き嫌いもあるっす」 「基本的に何でも食べます。でも、少し好き嫌いもあります」
「なんすか。忙しいんすけど」 「何ですか。忙しいのですが」
〜っちゃあ 〜といえば
「いいっちゃあいいけどやんない方がいい」 「いいといえばいいけれどもやらない方がいい」
〜っつう 〜という
「米寿っつうこたぁ、88歳っつう事か」 「米寿という事は、88歳という事か」
〜ってんだ 〜というんだ
「なんだってんだよ、全く」 「何だというんだよ、全く」
〜て 〜という
「て事はだよ?なんだ、おい、つまり…」 「という事はだよ?なんだ、おい、つまり…」
〜てく 〜ていく
「てくてく歩いてく」 「てくてく歩いていく」
〜てって 〜ていって
「世界の果てまで連れてって」 「世界の果てまで連れて行って」
〜てりゃ 〜ていれば
「黙ってりゃ分かんねぇよ」 「黙っていれば分からないよ」
〜てる 〜ている
「本当に愛してる」 「本当に愛している」
〜てんだ 〜ているんだ
「こんな時間から始めてんだね」 「こんな時間から始めているんだね」
〜ときゃ、〜ときゃあ 〜ておけば
「こうして待っときゃ、そのうち来るだろ」 「こうして待っておけば、そのうち来るだろう」
ナ行
〜な 〜なさい
「それくらいにしな」 「それくらいにしなさい」
〜ねぇ、〜ない 〜ない
母音が"ai"、"oi"と連続する場合は、"ee"といった音変化を起こしやすいのが東京弁の特徴のひとつです。
「何処にもねぇみてぇなんだけど、
 ほんとにここで失くしたのか?」
「何処にもないみたいなんだけれども、
 本当にここで失くしたのか?」
ヤ行
〜や 〜よ、〜わ
自分の意思や感情を伝える際に使う点から考えて、大阪弁においての「わ」に近いものであると思われます。
「そりゃすげぇや」 「それは凄いわ」
〜やな 〜よな
「大して違わねぇやな」 「大して違わないよね」
〜ようだ 〜必要がある
埼玉方面で耳にすることが多いですが、多摩地域を含む関東地方の広範囲で使用されている模様です。
「あいつんちへ持ってくようだな」 「あいつの家へ持って行く必要があるな」
ラ行
〜らんない、〜らんねぇ 〜られない
「もうやめらんない」 「もうやめられない」
〜りゃ、〜りゃあ 〜れば
「分かりゃいいんだよ」 「分かればいいんだよ」
ワ行
〜んだ、〜るんだ 〜るんだ
「何すんだよ」 「何するんだよ」
〜んち 〜の家
「私んちばっかじゃなくって、ツトムくんちにもたまには行こうよ」 「私の家ばかりでなく、ツトムくんの家にもたまには行こうよ」
〜んない、〜んねぇ 〜らない
「走んないと追いつかれちゃうよ」 「走らないと追いつかれてしまうよ」
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